ニュース&記者コラム

【記者コラム】趣向の違ったGⅠがあってもいい

 岸和田競輪場で高松宮記念杯、パールカップの男女GⅠが開催されている。この開催の特徴は東日本(北日本、関東、南関東)と西日本(中部、近畿、中国、四国、九州)で別々に争い、決勝で初めて東西の勝ち上がった選手が相まみえるところ。昔と比べて交通の便が良くなり、難なく日本中を行き来できる時代に「いまだに東西対抗を続ける意味があるのか?」という意見もあるようだが、私は一つくらい趣向の違ったGⅠがあってもいいと思っている。

 神山雄一郎と吉岡稔真の東西横綱が君臨していた時代は大いに盛り上がった。今でも東には郡司浩平、真杉匠、吉田拓矢、西には古性優作、脇本雄太、寺崎浩平と東西に役者がそろっているので、東西格差はさほどないと思っている。ただ予選がポイント制になって、勝ち上がりが分かりにくくなったのはマイナスだと思う。

 パールカップも賛成派。「ガールズケイリンはラインがないのに、東西で勝ち上がりを別にする意味があるのか?」とも思うが、東日本の14人、西日本の14人が参加するという選出方法は面白いと思う。ガールズも東の佐藤水菜、西の児玉碧衣と東西の主役がそろっているだけに、対決ムードは高まる。

 パールカップは6月18日に決勝を迎える。準決勝は最後の直線で何度も後ろを振り返っていた佐藤水菜の強さが際立っていた。今の佐藤は昨年、年間グランプリスラムの偉業を達成したことで、精神的に余裕を持ってレースに挑んでいるように見える。GⅠ連勝へ死角は一切見当たらない。絶対女王の勝ちっぷりに注目したい。

 ◇鈴木 智憲(すずき・とものり)1967年9月生まれ、愛知県出身の58歳。92年スポニチ入社。97年から2年間、競輪記者を担当。当時は神山雄一郎、吉岡稔真が東西の横綱として君臨していた。24年4月に26年ぶりに現場復帰。

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